プレスリリース
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日本中の子どもたちを笑顔にした絵本作家
かがくいひろしの世界展
静岡市美術館(静岡県静岡市葵区紺屋町17-1 葵タワー3階)にて、「かがくいひろしの世界展」を2026年1月10日(土)より3月22日(日)まで開催いたします。累計発行部数1000万部を超え、子どもたちに広く愛される絵本「だるまさん」シリーズの作者、かがくいひろし(1955-2009)。50歳でデビューし、病で急逝するまでのわずか4年の間に16冊もの絵本を生み出します。没後初の大回顧展となる本展では、全16作品の絵本原画をはじめ、創作の源泉となったアイデアノートや教員時代の映像記録、未完ラフ作品などの貴重な資料により、かがくいの足跡と絵本の魅力に迫ります。
かがくいひろし 《『だるまさんが』表紙原画》 2007年 ©Hiroshi Kagakui/Bronze Publishing Inc.
展覧会概要
累計発行部数1000万部を超え、子どもたちに広く愛される絵本「だるまさん」シリーズの作者、かがくいひろし(1955-2009)。50歳でデビューし、病で急逝するまでのわずか4年の間に16冊もの絵本を生み出します。特別支援学校の教員だったかがくいは、長年の現場経験で培われた知見や実感をもとに誰もが笑顔になれる絵本の制作に情熱を注ぎました。没後初の大回顧展となる本展では、全16作品の絵本原画をはじめ、創作の源泉となったアイデアノートや教員時代の映像記録などの貴重な資料により、かがくいの足跡と絵本の魅力に迫ります。
本展の見どころ
1. かがくいひろしの全著作16冊すべての絵本原画を展示!
本展では、かがくいひろしの全著作16冊の絵本原画約200点と、81冊におよぶアイデアノートなど関連資料約450点を展示。
また、絵本創作の原点ともなった教員時代に手がけた教材や手づくり絵本、人形劇活動の記録などでその魅力を深掘りします。
2. 「だるまさん」シリーズの続編ほか、未完作品を公開 !
「だるまさん」「まくらのせんにん」シリーズの続編をはじめ、数々の構想をラフ・習作として遺したかがくい。
会場でしか目にすることができない未完作品を多数公開します。
3. 展示室内でのおはなしOK。すべての人が楽しめる展覧会!
会期中いつでも展示室内でのおはなしOK! 誰もが楽しめる絵本を生み出したかがくいひろしの世界を、多くの人に楽しんでいただけるよう、バリアフリーツールとして手話動画・テキスト・音声による解説のほか、点字の解説パンフレットも用意しています。
展示構成
1. 笑いのまんなかに
2000年代に刊行されたファーストブック(赤ちゃん絵本)の中で、最速でミリオンセラーに達した「だるまさん」シリーズ。刊行直後から「0歳の赤ちゃんが反応する」「泣く子も笑う」と、読者の間や保育の現場で大きな反響を呼び、注目を集めました。かがくいひろしは特別支援学校の教員として障がいのある子どもたちと接しながら、相手の反応を引き出すことに常に力を注いできました。
28年間の現場経験で培ったヒントが盛り込まれた「だるまさん」シリーズは、子どもたちから笑い声を引き出し、読み手も思わず笑顔になる、そんな幸せの連鎖を生み出す絵本として刊行から15年以上たった今も圧倒的な支持を受け続けています。
2. 人を楽しませることが好きな少年
かがくいひろしは、1955年東京都に生まれました。たくさんの愛情を注がれて育ったかがくいは、自分で作ったもので人を喜ばせることが大好きな子どもでした。かがくいには知的障がいのある姉がいました。その姉は、かがくいが4歳のときに事故で亡くなります。のちに美術の道を志し、障がい児教育に携わるようになるかがくいにとって、「ものづくりの原風景」と「姉の早逝」は重要な意味を持つ出来事となっています。
3. 特別支援学校のかがくい先生
1981年、かがくいは千葉県松戸つくし養護学校に着任します。その2年前の養護学校義務化にともない、全国に次々と養護学校が新設される中、子どもたちのために熱意ある教員たちが手探りで現場をつくりあげました。その一員として、かがくいは個々に合わせた授業プランを考え、その子にあった教材を手作りしました。また、教員仲間で人形劇団「つくし劇場」を立ち上げ、言葉がわからない子でも楽しめる「音・動き・リズム・見立て」を中心としたユーモラスな人形劇を上演。障がいのある子どもたちと接し、思考と実践を重ねる日々を過ごす過程で、その後の絵本制作へとつながる大切なヒントが蓄積されていきました。
4. 絵本の仲間たち
2005年に50歳でデビューし、瞬く間に人気絵本作家となったかがくいは、教員の仕事と母親の介護を抱えて多忙を極める中でも、常に新しい絵本の構想をアイデアノートに綴りました。ラフのやりとりを経て構成が決まると、短期間のうちに原画を仕上げたと言います。そうして生まれた16冊の絵本は1冊も絶版になることなく現在も版を重ね、子どもたちに愛され続けています。
5. ちいさな生活の一間から
かがくい絵本の登場人物は、ごくありふれた生活用具や食べ物ばかり。「ひたむきで地味なものに光を当てたい」と言っていたかがくいは、やかん、ふとん、ひょうたんなど、これまで絵本に登場しなかったようなモチーフを主人公に選びました。家族が集う居間の片隅が創作の場所だったかがくいにとって、絵本制作は日常生活の一部であり、家族との会話を育む温もりの通った営みでもありました。
6. 自分の表現を探して
教員仲間と活動していた「つくし劇場」を解散し、50歳で絵本作家デビューするまでのおよそ13年間、かがくいは自身の表現を模索して様々な制作活動を行い、個展も意欲的に開催します。独自の表現の追求と、自分の作るもので人を楽しませたいという気持ちで揺れ動くかがくいは、紙を駆使した集大成とも言うべき立体作品で2003年「紙わざ大賞」準大賞を受賞したことにより、それまでの表現スタイルに区切りをつけ、絵本制作へと向かいます。
7. 物語はつづく
2009年3月に54歳で教員の仕事を早期退職し、絵本作家の仕事に専念しようとしていたかがくいは、そのわずか半年後にすい臓がんでこの世を去ります。編集者たちの手元には、かがくいが熱心に準備していた企画、本にしたいと願った絵本の原画や膨大な数のラフが残されました。それらは、かがくいの新たな絵本世界を予感させるものばかりでした。惜しくも刊行されることのなかった「絵本のたまご」たちを展覧会会場限定で公開します。
東京都生まれ。1980年、東京学芸大学教育学部美術学科卒業。千葉県下の特別支援学校で28年にわたり教鞭をとる傍ら、人形劇の公演活動や紙を使った立体造形作品の制作・発表を行う。50歳のときに応募した絵本『おもちのきもち』で、第 27 回講談社絵本新人賞を受賞し、絵本作家となる。以降、2009年に病で急逝するまでの 4 年間に、『もくもくやかん』、『みみかきめいじん』、『おむすびさんちのたうえのひ』、「だるまさん」シリーズ、「まくらのせんにん」シリーズ、『がまんのケーキ』など、数々の絵本を発表。遺された 16冊の絵本は今なお版を重ね続け、子どもたちに愛されている。
開催概要
| 展覧会名 | かがくいひろしの世界展 |
|---|---|
| 会期 |
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| 会場 | 静岡市美術館 |
| 住所 | 420-0852 静岡県静岡市葵区紺屋町17-1 葵タワー3階 Google Map |
| 時間 |
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| 休館日 |
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| 観覧料 |
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| TEL | 054-273-1515 |
| URL |
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| URL2 |
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| SNS | |
| 主催 | 静岡市、静岡市美術館 指定管理者(公財)静岡市文化振興財団、静岡新聞社・静岡放送 |
| 後援 | 静岡市教育委員会 |
| 特別協力 | 加岳井久美子、渡辺直子、加岳井武志、ブロンズ新社、沖本敦子、山崎敬三 |
| 協力 | 講談社、PHP研究所、佼成出版社、教育画劇、偕成社、玄光社、白泉社、特種東海製紙、絵本ナビ、人形劇団プーク、ロバの音楽座、静岡図書館友の会 |
| 特別協賛 | 清水銀行 |
| 監修 | 水島尚喜(聖心女子大学教授) |
| クリエイティブデザイン 柿木原政広(10 inc.) 映像 べんぴねこ 企画制作 堀川佳子、文化企画 |
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お楽しみ・関連イベント
かがくい絵本の世界を映像で楽しめる!
展示室内では、かがくい絵本のキャラクターたちが登場するアニメーションや、未完作品「あかりをつけまーす」をもとにした影絵映像なども楽しめます。
関連イベントなど
展覧会監修者、かがくいの担当編集者による講演会、市民団体による絵本の読み語り会のほか、展覧会内容に関連した創作プログラム「しずびオープンアトリエ」、2歳以上の未就学児対象「しずびチビッこプログラム」のほか、来場特典プレゼント企画などを計画中。
詳しくは当館HPをご覧ください。
広報用画像一覧
かがくいひろし 《『だるまさんが』表紙原画》 2007年 ©Hiroshi Kagakui/Bronze Publishing Inc.
かがくいひろし 《『だるまさんの』原画》 2008年 ©Hiroshi Kagakui/Bronze Publishing Inc.
かがくいひろし 《『なつのおとずれ』原画》 2008年 ©Hiroshi Kagakui/PHP研究所
かがくいひろし 《『おもちのきもち』原画》 2004-2005年 ©Hiroshi Kagakui/講談社
©Hiroshi Kagakui
かがくいひろし 撮影/大志摩洋一
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