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モネ、ルノワール 印象派の光

開催期間会期
※掲載申込み受付終了

松岡美術館(東京都港区白金台5-12-6)にて、「モネ、ルノワール 印象派の光」を2023年6月20日(火)より10月9日(月)まで開催いたします。松岡清次郎の西洋画コレクションは晩年にはじまりました。中国陶磁を中心とする東洋美術を存分に味わい、自らの美への直観力を磨いたコレクターの眼は、独自の世界観を持つコレクションを形成しました。今回は当館が所蔵する西洋画コレクションの中から、モネ、ルノワールをはじめとする、フランス印象派・新印象派の絵画を一堂に会します。清次郎が感じ取った理想の美を発見していただければ幸いです。

クロード・モネ《サン=タドレスの断崖》1867年

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展覧会概要

当館は実業家 松岡清次郎が蒐集した美術品を公開するため、1975(昭和 50)年に設立された私立美術館です。1917(大正 6)年 貿易商から身を起こした清次郎の理想は、自らの眼にかなった「美しいもの」を追い求め、蒐めていくことでした。清次郎は東洋陶磁蒐集のため欧米のオークションに参加するうちに、印象派やエコール・ド・パリなど西洋画にも興味を抱き、コレクションを築きました。今回は当館所蔵の西洋画コレクションの中から、清次郎が晩年に蒐集したモネ、ルノワールをはじめとする、フランス印象派・新印象派の絵画を一堂に会します。


見どころ
館蔵のフランス印象派・新印象派コレクションを 6 年ぶりに一挙公開
モネ、ルノワールをはじめとするフランス印象派・新印象派コレクションを 2017年以来、6年ぶりに一挙公開いたします。まとまっての公開は再開後初めてです。当館の創設者 松岡清次郎は美術史をたよりに系統立って作品を集めるのではなく、「良いものは良い」というスタンスで自らの審美眼をたよりに蒐集しました。そのため、印象派コレクションにはモネ、ルノワール、ピサロといった印象派の中心メンバーに加えギヨマンの作品が多数あり、新印象派コレクションにはスーラはない一方でリュスやマルタンの作品が多いという珍しい内容になっています。この偏りからも松岡の趣味がうかがえます。コレクションを通して、蒐集家 松岡清次郎の理想の美を感じ取っていただければと思います。


トピックス
クロード・モネ《サン=タドレスの断崖》 1867年 クロード・モネ《サン=タドレスの断崖》1867年 1.モネ、活動初期の名作
印象派の巨匠モネ。作品に充満する光に満ちた色彩とは裏腹に、その生涯は波瀾万丈でした。中産階級の裕福な家庭に生まれたモネは、16歳ごろには風刺画で小遣い稼ぎができるほど才能を発揮していました。それを見抜いた画家ブーダンの誘いで、モネは戸外での油彩制作を始めます。
本格的に絵を学ぶために18歳でパリに出たモネは画塾でピサロやシスレー、ルノワールらと出会います。1865年には、サロン・ド・パリ(官展)に『オンフルールのセーヌ河口』と『干潮のエーヴ岬』を初出品して2点とも入選を果たし、批評家からも好評を得るという順調なスタートを切りました。翌1866年のサロンでも、『シャイイの道』と恋人カミーユをモデルにした『緑衣の女』が入選し、父からも仕送りを得ますが、この仕送りはカミーユとの交際が理由で、すぐ止まってしまいます。さらに、1867年のサロンに出品した労作『庭の中の女たち』が落選。当時はサロンでの評価が作品の売れ行きに影響を与えていたため、モネは大きなショックを受けました。この年の夏、貧困にあえいだモネは家族の住むサン=タドレスに身を寄せています。後に妻となるカミーユは最初の子どもであるジャンを身ごもっていましたが、労働者階級の出である彼女をモネの父は認めず、身重のカミーユをパリに残して家族のもとへ向かったのでした。モネはサン=タドレスの地で熱心に作品制作に励み、活動初期の名作をいくつも生み出しました。本作もその一つ。斜面が作り出す対角線は空と地の対比構図を作り出し、それぞれの有様に視線を誘導します。光を浴びる斜面と海の明るさに対比して、画面左手の大きな崖と画面中央右手の杖を持つ人物が作り出す影の存在が一層光を感じさせ、素早く細かなタッチで移ろいゆく空と海風に揺れる草花を巧みに表現しています。モネがその目で見た光、肌で受けた風を見る者に感じさせます。

ピエール=オーギュスト・ルノワール《リュシアン・ドーデの肖像》1879年 8月15日(火)より展示

ピエール=オーギュスト・ルノワール《リュシアン・ドーデの肖像》1879年 8月15日(火)より展示

2.人物画家ルノワールここにあり
ルノワールは早くから「人物画家」であることを自負しており、友人やその家族、親しいパトロンの肖像を多く手がけています。1876年、ルノワールはパトロンであった出版業者シャルパンティエ夫妻を通じて、『風車小屋だより』や『アルルの女』などで知られる小説家アルフォンス・ドーデと知り合い、夫人ジュリアの肖像を油彩で制作しました。その2年後に誕生した次男リュシアンが本作のモデルです。ルノワールは子どもを描く際、無理にポーズを取らせず、玩具で遊ばせるなど、なるべく自然な姿を描くようにしていたといいます。本作でも、赤ん坊らしいふっくらした手に大きなビスケットを握り、ぱっちりと目を開くリュシアンの姿が、極めて自然にとらえられています。パステルの生み出すやわらかな風合いとざっくりとした線によって、幼児の柔らかな肌や頭髪、ギャザーを多用したふんわりとした衣服を忠実に表現することに成功しており、人物画家ルノワールの手腕をうかがわせる一作といえるでしょう。

開催概要

会期
2023年6月20日(火)〜2023年10月9日(月・祝)
会場 松岡美術館
住所 108-0071 東京都港区白金台5-12-6 Google Map
時間
10:00〜17:00(最終入館時間 16:30)
毎月第1金曜日 10:00~19:00 (入館は18:30まで)
休館日
毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始
観覧料
一般 1,200 円
25歳以下 500 円
高校生以下、障がい者手帳をお持ちの方無料
URL
松岡美術館 公式サイト
https://www.matsuoka-museum.jp/
SNS
企画担当 企画展:山口翼 同時開催:寺島いずみ 通年企画:山口翼
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同時開催・通年企画

会期中、「江戸の陶磁器 古伊万里展」を同時開催、および通年企画として「古代オリエント 創造の源」を開催します。

同時開催「江戸の陶磁器 古伊万里展」
江戸時代17世紀に肥前有田で本格的に生産が始まった日本の磁器は、積出港である伊万里津の名から「伊万里」といい、江戸時代のものを「古伊万里」と称しています。
今展では、ヨーロッパへ輸出され王侯貴族の間で絶大な人気を誇った、柿右衛門様式・古伊万里金襴手の大型作品をはじめ、東洋や中南米から欧州へもたらされた新しい飲料文化を伝える小さなカップなども紹介します。

通年企画「古代オリエント 創造の源」
所蔵作品の中でも最も古い年代の古代オリエントの作品群から、彫像をご紹介します。《横たわる女人像》をはじめ、古代以来、連綿と受け継がれてきた創造の原型をご覧いただき、古代人が思い描いた理想や現代にも通ずる人類不変の感覚に思いを馳せていただければ幸いです。

常設展示
古代オリエント美術
古代ギリシア・ローマ彫刻
ガンダーラ・インド彫刻
ヨーロッパ近代彫刻(ブールデル、ヘンリー・ムア、エミリオ・グレコ)

※各詳細は、リリースファイルをご確認ください。「プレスリリース ダウンロード」より、ログインの上ダウンロードいただけます。

広報用画像一覧

  • 画像説明クロード・モネ《サン=タドレスの断崖》1867年
  • 画像説明ピエール=オーギュスト・ルノワール《リュシアン・ドーデの肖像》1879年
    8月15日より展示
  • 画像説明色絵唐人物図大壺 柿右衛門様式 1680-1690年代
  • 画像説明色絵風俗絵図平鉢 古伊万里金襴手 1700-1740年代
  • 画像説明ウジェーヌ・ブーダン《海、水先案内人》 1884年
  • 画像説明クロード・モネ《ノルマンディの田舎道》 1868年
  • 画像説明ピエール=オーギュスト・ルノワール《ローヌの腕に飛び込むソーヌ》1915年
  • 画像説明ポール・シニャック《オレンジを積んだ船、マルセイユ》1923年
  • 画像説明アンリ・マルタン《断崖》1913年
  • 画像説明アンリ=エドモン・クロッス《遊ぶ母と子》1897-1898年
  • 画像説明色絵花鳥文六角壺 柿右衛門様式 1670-1690年代
  • 画像説明色絵花卉梅樹文水注 柿右衛門様式 1680-1690年代
  • 画像説明色絵花卉文八角杯 柿右衛門様式 1680-1700年代
  • 画像説明色絵鷲雉子図大皿 古伊万里金襴手 1700-1740年代
  • 画像説明色絵花卉文深鉢 古伊万里金襴手 1700-1740年代
  • 画像説明染付鳳凰文八角大壺 古伊万里染付 1670-1690年代
  • 画像説明色絵芭蕉柳図輪花鉢 古九谷様式 1650-1660年代
  • 画像説明色絵四阿舟図鉢 古九谷様式 1650年代
  • 画像説明横たわる女人像 紀元前5600年頃
  • 画像説明王の定礎釘 紀元前2050-紀元前1950年頃
  • 画像説明ヴァイオリン型偶像 紀元前3200-紀元前2700年頃
  • 画像説明チラシ表
  • 画像説明チラシ裏

会員向けご提供広報用データ

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