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北條正庸 風の旅

開催期間会期

宇都宮美術館(栃木県宇都宮市長岡町1077)にて、「北條正庸 風の旅」を2026年2月8日(日)より3月29日(日)まで開催いたします。本展は故郷の宇都宮でたゆまぬ制作活動をつづけてきた画家 北條正庸(1948~)の大規模な個展です。半世紀以上にわたる制作活動を通じてたえずこの画家の心を捉えていた“風”あるいはそのイメージとはいかなるものだったか?代表作と新作を含むおよそ100点の作品の展観によって迫ります。

《風の旅》1986年 箱根・芦ノ湖 成川美術館蔵

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本展は故郷の宇都宮でたゆまぬ制作活動をつづけてきた画家北條正庸(1948〜)の大規模な個展です。北條は「日本画」という伝統的な技法を軸に据えつつも、画風は時代を追うごとに自在に変化をみせています。あざやかな青を基調に静寂とした幻想風景、異国を想わせる街角で遊ぶ少女、異なる時空が描かれた無数の矩形など、さまざまな表現を展開しました。また、それらの画題には“風”という言葉がたびたび用いられており、どの時代においても鳥や空といった風を連想させるモチーフも多く登場します。

<目には見えず、たえず流れ移りゆきながらも、たしかに感じられるもの>

半世紀以上にわたる制作活動を通じてたえずこの画家の心を捉えていた“風”あるいはそのイメージとはいかなるものだったか?代表作と新作を含むおよそ100点の作品の展観によって迫ります。

北條正庸|ほうじょう まさつね
1948年(昭和23年)宇都宮市生まれ。作新学院高等部時代、地元の画家齋藤富蔵との出会いをきっかけに絵画の道を志す。進学した武蔵野美術大学では麻田鷹司や毛利武彦に日本画を学び、在学中から早くも新制作日本画展で入選を果たし頭角をあらわす。その後は1974年に結成された日本画団体「創画会」を中心に作品を発表。1988年の第15回展で創画賞を初受賞し、1995年には同会会員に推挙される。また長年にわたり多摩美術大学などで教鞭をとり、後進の指導にも尽力した。

みどころ
1. 飛翔するイメージ 1970―1987
1970年前半、北條は「夏」シリーズと称し、青の色面と若々しい樹木を組み合わせた、爽快な印象の作品群を手がけます。シュルレアリスムの代表的な画家ルネ・マグリットの作品に魅了されたと語るとおり、空に浮かぶ巨大建造物の幻想的なイメージにはその影響がみられます。
1970年代後半からは自身の子供の誕生をきっかけに人物を描きはじめ、幼い我が子の姿を参照した少女が描かれた一連の作品の多くは「アンリエットの回想」と名づけられました。「今、僕の絵に少女が多く登場するのも未知数なものに心ひかれるからなんです。そして絵にしても同じですが、完成する前の状態で完成した作品にしたい」と語る画家にとって、彼女たちは境界的な存在(大人/子供、接地/浮遊)であると同時に、決まったスタイルにとどまることなく、不断の飛翔を追い求める画家の芸術理念が仮託されています。

2. いくつかの世界で 1988―1999
1988年、構図や色彩の制約を受けやすい具象画に不自由さを感じてきた北條は、40歳を目前に一念発起して手がけた《風景との会話》で画風を一変します。分割した大小の画面に鳥、寄り添う人々、トルソ、自転車など身近な事物や光景が単純化したフォルムでコラージュ風に描かれおり、当時の心境についてあらかじめ図柄や色彩を意識せず、心に浮かんだイメージを素直に表現したと振りかえります。「何かに押し出されるように描いた作品に手ごたえを感じた」とも述べているとおり、同年の第15回創画展に出品された本作は、最高賞である「創画賞」を受賞しました。さまざまな出会いを通して新たな表現技法を見出だし、文化庁海外派遣芸術家在外研修員として暮らしたイタリア滞在で日本画家としての自らの理想を再認識したのもこの頃でした。日本画の伝統とたゆまぬ挑戦が両輪を成す、その信念が宿る表現をご覧ください。

3. めぐりあい 2000―
2000年当時、自身の作風にマンネリを感じはじめていた北條は物事を把握することの基礎に立ち返るべく、作画の最初に水平と垂直の線を画面に引くというルーティンを徹底しました。時間をかけてグリッドな画面を構成していくなかで頭に浮かんだイメージを素直に造形として表現した結果、家、木、ハートなど記号ともいえるようなかたちが繰り返し作品に現れました。
2010年代中頃、画風はふたたび具象に転じました。若い頃から足繁く訪れた瀬戸内海の風景のなかに少女、鳥、海景など愛着深いモチーフの数々が、丹念な筆致でモンタージュされた作品群は、人生の来し方と行く末を確かに見据えた、画家の到達点といえるものです。さまざまな出会いと試みによって変化を遂げてきた画家の歩みを、現在に至るまでたどります。

4. 北條作品の世界に浸る
第2室では、まず北條氏の手による版画類を厳選して紹介します。愛着を感じさせるモチーフが数多く登場する版画には、きっと心を掴まれるはず。また、画家が実際に使用する机や書籍、棚などをレイアウトしたアトリエの雰囲気を伝えるブースも用意しました。さらに本展に際して制作した新作の墨画も展示します。

開催概要

展覧会名北條正庸 風の旅
会期
2026年2月8日(日)〜2026年3月29日(日)
会場 宇都宮美術館
住所 320-0004 栃木県宇都宮市長岡町1077 Google Map
時間
9:30~17:00 (最終入館時間 16:30)
休館日
月曜日(2月23日は開館)、2月24日(火)
観覧料
一般1000円(800円)
大学生・高校生800円(640円)
中学生・小学生600円(480円)
*( )内は20名以上の団体割引料金
*身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳の交付を受けている方とその介護者(1名)は無料。
*宇都宮市在学または在住の高校生以下は無料。宮っ子の誓いカードまたは学生証をご提示ください。
*毎月第3日曜日(2月15日、3月15日)は「家庭の日」です。高校生以下の方を含むご家族が来館された場合、企画展観覧料が一般・大学生は半額、高校生以下は無料となります。
TEL 028-643-0100
URL
【宇都宮美術館|公式サイト】
http://u-moa.jp/
SNS
主催 宇都宮美術館、下野新聞社

関連イベント

アーティスト・トーク
展示室を巡りながら、作品について北條氏に語っていただきます。
講師:北條正庸氏
日時:2月21日(土)、2月28日(土)、3月28日(土)各回午後2時~
申込不要。企画展チケットをお求めのうえ、中央ホールにお集まりください。

ワークショップ「光る鳥をつくろう」
布と針金をつかって、鳥のオーナメントをつくります。
日本画の代表的な技法「箔押し」も体験できます。
講師:北條正庸氏
日時:3月7日(土)、8日(日)各回午後2時~午後4時
参加費:500円(保険代含)※別途、展覧会チケットが必要
会場:宇都宮美術館 中央ホール
申込方法:事前申込制(各回定員/10名)
下記オンライン専用フォームにてご応募いただくか、郵便ハガキにて「宇都宮美術館 北條正庸展ワークショップ係」宛で、①参加希望日、②氏名(参加者全員分)、③住所、 ④電話番号、⑤参加人数を明記のうえ、お申込みください。定員を超えた場合は抽選。
当落に関わらず、結果は美術館からご連絡いたします。
申込期限:2月18日(水)必着
オンラインフォームURL:
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSctUej4H4j3_V-ruwh__3iOuUcV4hbxfMZSgnLINu3NKKBGNw/viewform

担当学芸員によるギャラリートーク
日時:3月14日(土)、3月21日(土)各回午後2時~
申込不要。企画展チケットをお求めのうえ、中央ホールにお集まりください。

広報用画像一覧

  • 画像説明《白い風》1973年 作家蔵
  • 画像説明《空しい記憶》1976年 作家蔵
  • 画像説明《アンリエットの回想―微風の中に》1982年 作家蔵
  • 画像説明《風景との会話》1989年 株式会社ヤマタネ蔵
  • 画像説明《雲いづる》1989年 作家蔵
  • 画像説明《作品名不詳[人物]》1996年 個人蔵
  • 画像説明《風行人》1996年 作家蔵
  • 画像説明《ローマの日々》2007年 作家蔵
  • 画像説明《去り行く夏の想い》2018年 作家蔵
  • 画像説明《颸風に寄す》2018年 作家蔵
  • 画像説明《ベニスの風(風に寄せて)》1986年 個人蔵
  • 画像説明《風の旅》1986年 箱根・芦ノ湖 成川美術館蔵
  • 画像説明チラシイメージ(表)
  • 画像説明チラシイメージ(裏)

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