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銅版画家・駒井哲郎
掌上にひろがる星座のように

開催期間会期:〜

日本の版画史に重要な足跡をのこした駒井哲郎(1920-1976)の没後50年を記念して、「銅版画家・駒井哲郎 掌上にひろがる星座のように」展を開催します。世田谷にアトリエを構えた駒井は、夢の情景や心の中を過ぎ行く幻影などを主題に、詩情豊かで、ときに人間の内面を描き出すような作品をのこしました。詩人との協働による詩画集、出版物の挿絵も手がけています。本展では、世田谷美術館の「福原義春コレクション」を主軸に、初期から晩年までの版画や希少な油彩画、挿絵原画といった約300点の作品、資料を通じて、駒井の軌跡をたどります。

駒井哲郎 《星座》 1969年、世田谷美術館蔵(福原義春コレクション) ©Ari Komai 2026/JAA2600154

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展覧会概要

日本の版画史に重要な足跡をのこした駒井哲郎(1920-1976)。10代半ばで銅版画に魅せられた駒井は、この頃よりエッチングなどを学ぶようになりました。東京美術学校(現・東京藝術大学)油画科を卒業し、戦後、1951 年に第1回サンパウロ・ビエンナーレで在聖日本人賞を受賞します。パリ留学を経て帰国後は、世田谷のアトリエで制作に励み、詩人との協働による詩画集、出版物の挿絵も手がけました。夢の情景や、心の中を過ぎ行く幻影などを主題とした駒井の作品は、詩情豊かであり、ときに人間の内面を描き出すようでもあります。技法を丹念に探求する姿勢は、同時代、そして後の世代の芸術家たちにも大きな影響を与えてきました。
没後50年を記念した本展は、世田谷美術館が元資生堂名誉会長の福原義春氏より寄贈を受けた「福原義春コレクション」を主軸に、初期から晩年までの版画のほか、希少な油彩画、挿絵原画といった作品を通じて、駒井の軌跡をたどるものです。また、駒井が所有していた国内外の版画や制作道具、アトリエの写真をはじめとする資料も紹介し、その人間像に迫ります。白と黒の深遠な表現から色彩豊かな作品まで、深い思索を重ねて生み出された多彩な創作の世界をご覧ください。


展示構成
第1章:版画へのめざめ[1920-1948]
14歳で銅版画を知った駒井は、その魅力に強く惹かれ、デッサンや技法を学ぶようになりました。当時の駒井が制作したエッチングや東京美術学校在学中の油彩画など、銅版画に出会ってから、作家活動が軌道にのるまでの作品を紹介します。

第2章:満ちてゆく夢と抒情[1948-1955]
駒井は戦後、1950年に春陽会賞、51年に第1回サンパウロ・ビエンナーレで在聖日本人賞を受賞し、順調に美術界で知名度を高めていきました。試行錯誤を繰り返しながら表現を模索し、代表作である夢を主題とした連作や《束の間の幻影》(1951年)をはじめ、独自の抒情あふれる作風を生み出していきます。1952年には若い美術家や音楽家らのグループ「実験工房」にも参加しました。第2章では、版画家として本格的に発表を始めた頃からパリ留学までの作品を展示します。

第3章:白と黒の深淵[1956-1976]
留学中、ヨーロッパの豊かな銅版画の伝統を目の当たりにし、自信が大きく揺らいだ駒井でしたが、帰国後、樹木をモチーフとした清新な作品などを経て、詩人との共作による詩画集から書籍の挿絵まで幅広い仕事を手がけました。本章では、パリ留学を終えた後、晩年までに制作されたモノクロームの作品をとりあげ、詩的でありながら、ときに人間の暗部をのぞきこむかのような、深遠な表現をご覧いただきます。

第4章:美しき色彩の世界[1956-1976]
「銅版画の良さはやっぱり黒の世界にあると思う」という言葉をのこしている駒井は、白と黒による表現を銅版画の神髄と捉えていたようですが、一方で色刷りによる作品も多数のこしました。1972年に1年間、表紙を担当した雑誌『新潮』(新潮社)の表紙原画には、油絵具やパステル粉が使われ、駒井の優れた色彩感覚をみることができます。ユーモアやあそび心も感じさせる、駒井の美しい色彩の世界を紹介します。

第5章:憧憬と探求―敬愛した作家たちと、愛用品
展覧会を締めくくる第5章では、駒井が生涯にわたり敬愛の念を抱き、影響を受けた国内外の作家による版画を紹介します。また、制作道具や銅原版、アトリエでの姿をとらえた写真などの資料も展示し、深い思索と試行を重ねながら銅版画と向き合い続けた駒井の人物像に迫ります。


展覧会の見どころ
幅広い作品・資料でたどる駒井哲郎の軌跡
本展は、初期から晩年までの版画のほか、これまで展示される機会の少なかった油彩画、初公開の挿絵原画、駒井旧蔵のコレクションや制作道具を含む約300点の作品、資料により創作の軌跡をたどる回顧展です。駒井はモノクロームの抒情あふれる作風で知られますが、一方で、人間が深層に抱える暗部に迫るような作品を残し、さらには花などをモチーフに華やかな色彩表現も展開しました。様々な技法を駆使して、心に浮かぶ情景を銅版に刻んだ駒井の世界を一堂にご覧いただく機会となります。

童話『夢を追う子』の挿絵原画を初公開!
文学者とのコラボレーションによる詩画集や、書籍の装幀など、駒井は出版物の仕事にも数多く携わりました。本展では、童話『夢を追う子』(W.H.ハドソン著、西田実訳、1972年、福音館書店)のために制作された、初公開となる幻想的な挿絵原画の数々を展示します。

駒井旧蔵のコレクションから
駒井は生前、自身が関心を向けた国内外の作家たちによる作品を所有していました。世田谷美術館に寄託されている駒井の旧蔵作品から、親しい交流のあった恩地孝四郎(1891-1955)や長谷川潔(1891-1980)、10代で銅版画に出会った頃より常に敬愛し続けたフランスのシャルル・メリヨン(1821-1868)、ロドルフ・ブレダン(1822-1885)などの版画を展示します。

作家略歴
駒井哲郎(1920-1976)
東京・日本橋に生まれ、10代半ばからデッサンや銅版画の技法を学び始める。東京美術学校(現・東京藝術大学)油画科を卒業後、応召を経て1950年に春陽会第27回展に初出品し、春陽会賞受賞。翌51年、第1回サンパウロ・ビエンナーレで在聖日本人賞受賞。1952年、前衛芸術家らによるグループ「実験工房」に参加し、1954年から55年にはパリ留学を経験する。帰国後は世田谷のアトリエで制作を続け、詩人との協働による詩画集や、書籍の挿絵、装幀など多岐にわたる仕事を手がけた。1970年に多摩美術大学教授、72年に東京藝術大学教授に就任し、後進の指導にもあたる。1976年、舌癌肺転移のため56歳で逝去。


「福原義春コレクション」について
世田谷美術館の「福原義春コレクション」は、元資生堂名誉会長の福原義春氏(1931–2023)が、私費で50年以上にわたり収集した駒井哲郎の作品群です。世田谷美術館は、作品を社会的に共有したいと考えていた福原氏より寄贈を受け、駒井の画業を網羅した500点を超えるコレクションを収蔵しています。本展では、その中から約180点をご紹介します。

開催概要

展覧会名銅版画家・駒井哲郎 掌上にひろがる星座のように
英語表記Copperplate Print Artist Komai Tetsuro: Constellations on the Palm of His Hand
会期
2026年11月28日(土)〜2027年1月31日(日)
会場 世田谷美術館
住所 157-0075 東京都世田谷区砧公園1-2 Google Map
時間
10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日
毎週月曜日、年末年始(2026年12月28日-2027年1月4日)
※1月11日(月・祝)は開館、1月12日(火)は休館
観覧料
一般1,400(1,200)円、65歳以上1,200(1,000)円、大高生800(600)円、中小生500(300)円、未就学児は無料
※( )内は20名以上の団体料金。事前に電話でお問い合わせください。
※障害者の方は500円。ただし小中高大専門学校生の障害者の方は無料。介助者(当該障害者1名につき1名)は無料。
※高校生、大学生、専門学校生、65歳以上の方、各種手帳をお持ちの方は、証明できるものをご提示ください。
※本展のオンラインチケットは、2026年11月17日(火)12:00より販売します(クレジット決済、またはd払い)。
※オンラインでのご購入が難しい方、アーツカード等の各種割引をご利用の方は、美術館窓口で「当日券」をご購入ください。会場内混雑の際には、お待ちいただくことがあります。あらかじめご了承ください。
オンラインチケット販売サイト
TEL 03-3415-6011
URL
【世田谷美術館|公式サイト】
https://www.setagayaartmuseum.or.jp/
SNS
主催 世田谷美術館(公益財団法人せたがや文化財団)、東京新聞
後援 世田谷区、世田谷区教育委員会
※会期中、一部作品の展示替えを行います。
 前期:11月28日(土)~12月27日(日)/後期:2027年1月5日(火)~1月31日(日)

関連イベント

講演会「夢と現実のあわい」
講 師:中林忠良(銅版画家)
日 時:2027年1月11日(月・祝)14:00~15:00(13:30開場)
会 場:講堂
参加無料、手話通訳付き、当日先着140名(13:00より講堂前にて入場整理券を配布)

レクチャー「駒井哲郎 創作の軌跡」[世田谷美術館友の会共催事業]
講 師:樋口茉呂奈(本展担当学芸員)
日 時:2027年1月13日(水)14:00~15:30(13:30開場)
会 場:講堂
参加無料、手話通訳付き、当日先着140名(13:00より講堂前にて入場整理券を配布)

100円ワークショップ
小さなお子様から大人の方まで楽しめる工作。
日 時:会期中の毎土曜日 13:00~15:00
会 場:地下創作室
参加費:1回100円 ※予約不要、随時受付

※最新情報はウェブサイトをご覧ください

作品画像のご使用について

・作品画像は、展覧会の広報を目的としてご使用いただけます。展覧会の期間終了後は、作品画像を使用しないものとし、ウェブサイトの作品画像も削除いただくようお願いいたします。
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広報用画像一覧

  • 画像説明駒井哲郎 《Le Rêve(星月夜[夢No.3])》 1950年、世田谷美術館蔵(福原義春コレクション) ©Ari Komai 2026/JAA2600154
    ※紙・web媒体それぞれ指定の画像サイズでご使用ください(1媒体につき作品画像は2点まで)
  • 画像説明駒井哲郎 《海底の祭》 1951年、世田谷美術館蔵(福原義春コレクション) ©Ari Komai 2026/JAA2600154
    ※紙・web媒体それぞれ指定の画像サイズでご使用ください(1媒体につき作品画像は2点まで)
  • 画像説明駒井哲郎 《束の間の幻影》 1951年、世田谷美術館蔵(福原義春コレクション) ©Ari Komai 2026/JAA2600154
    ※紙・web媒体それぞれ指定の画像サイズでご使用ください(1媒体につき作品画像は2点まで)
  • 画像説明駒井哲郎 《作品名不詳(河岸風景)》 制作年不詳(1954年以前)、世田谷美術館蔵 ©Ari Komai 2026/JAA2600154
    ※紙・web媒体それぞれ指定の画像サイズでご使用ください(1媒体につき作品画像は2点まで)
  • 画像説明駒井哲郎 《La Maison Jaune(黄色い家)》 1960年、世田谷美術館蔵(福原義春コレクション) ©Ari Komai 2026/JAA2600154
    ※紙・web媒体それぞれ指定の画像サイズでご使用ください(1媒体につき作品画像は2点まで)
  • 画像説明駒井哲郎 《星座》 1969年、世田谷美術館蔵(福原義春コレクション) ©Ari Komai 2026/JAA2600154
    ※紙・web媒体それぞれ指定の画像サイズでご使用ください(1媒体につき作品画像は2点まで)
  • 画像説明駒井哲郎 《『夢を追う子』第7章「森の中にただひとり」挿画》 1971年頃、個人蔵 ©Ari Komai 2026/JAA2600154
    ※紙・web媒体それぞれ指定の画像サイズでご使用ください(1媒体につき作品画像は2点まで)
  • 画像説明駒井哲郎 《『新潮』(1972年10月号)表紙原画》 1972年、世田谷美術館蔵(福原義春コレクション) ©Ari Komai 2026/JAA2600154
    ※紙・web媒体それぞれ指定の画像サイズでご使用ください(1媒体につき作品画像は2点まで)

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