
プレスリリース
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第118回 日展
The118th NITTEN The Japan Fine Arts Exhibition
国立新美術館
日本最大級の公募展日展は、1907年(明治40年)の第1回文展より数えて、今年118年を迎えました。本年度より、創設以来の通算開催回数に改め第118回日展を開催いたします。日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書の5部門にわたり、全国各地から応募された作品の入選者ならびに日展会員、準会員、前年度特選受賞者の作品、約3000点が国立新美術館に一堂に会し、幅広いジャンルの現代の芸術作品をご覧いただけます。東京展の後は、京都、名古屋、大阪、安曇野、金沢の5か所を巡回いたします。
第118回日展ポスター
日展120年に向けて「伝統、今、未来」
日展は2年後に120周年を迎えます。この第118回は、その大きな節目を迎えるための下支えをする年です。そのために非常にアピールが強く、普段よりも意識を持った作家の作品が集合した展覧会になるのではないかなという気がしています。私自身もその心意気で120年に向かって作品を作っていきたいという気持ちが大きいです。皆で力を合わせて、過去の先生方が築いてくれた伝統をよく検証し「伝統、今、未来」という関係がしっかりと出来上がった上で作品を作っていくこと。それは写実であろうと抽象であろうと、基本的なデッサンが大事です。また一個人においても日展においても大切なことであって、同時に日展の歴史を振り返ると、日本が西欧列国に追いつけ追い越せという明治の頃の気持ちが今なお皆さんの中に息づいているのを感じます。もちろん日展には最初から日本画・洋画・彫刻・工芸美術・書の5科すべてがあったわけではないですが、今日本の文化を網羅するときに5科があることがとても重要で、ここに総合芸術の集大成があります。個々の素晴らしさを持ちながら集団として生きて大きな力になっていくこと、さらに鑑賞してくださる方々をどれくらい意識できるか、どれだけ人々の心を揺さぶることができるかをしっかりと作品に込めていきたいと感じています。
純粋な眼で作品評価を
経験値ではなく、記者の方々が純粋な目で見て、これはとても素晴らしいという意識を持てる作品、必ずや期待に応えらえる作品が、日展の3000点の展示の中にあります。それが新人であろうと大ベテランであろうと素直にアピールしていただけたらとても嬉しいという気がします。いい意味での素晴らしい伝承者となっていただけたらありがたいです。私たちは常に作品を見られている、つまり審査されているわけです。同じようにマスコミの皆さんの作品ももちろん私たちは見ていますから、両者の良いコミュニケーションがとても大切であり、それは次の日展の発展に寄与できるのではないかという気がします。ぜひとも心に留められる作品を探していただければと思います。
森林浴をする気持ちで5科を鑑賞
ご覧いただく方には5科あるので、いろんな楽しみ方があります。だから全部をベタで見ていこうとは思わないで、たとえば「森林浴」をする気持ちで見ていただきたい。そうすると途中できれいな野の花が咲いていた時には、立ち止まって見ます。いい光が差し込んできた時に空気を感じる。それぞれ違う世界観の中でふと足を止めて自分を改めて見直したり、美しさって何であるかを感じたりできるのはとても良いことです。山や海へ行かなくても、国立新美術館の中でそれができるというのは、とても素晴らしいことではないかなと思います。作品を見ていただいて、記憶に残ればその人の作品は来年どんなのだろうと楽しみに待ってみたりする。そして図録から、過去の作品はこんな感じだったんだ、そこから変化しているんだということを感じていただけたら嬉しいです。ぜひ、10月31日から11月23日まで、国立新美術館で日展をお楽しみください。
公益社団法人日展 理事長 宮田亮平
日展とは
日展は、その前身である文展(文部省美術展覧会)の創設から今年118年目を迎える伝統ある美術団体です。日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書と5つの部門からなり、世界でも類をみない総合美術展としてほぼ毎年開催され、全国の多くの美術ファンを集めています。その歴史をさかのぼれば、江戸時代の長い鎖国の後、日本は産業の育成と同時に芸術文化のレベルアップの必要性を感じていました。文部大臣の牧野伸顕は、オーストリア公使時代より日本の美術の水準を高めたいという夢を抱いており、1906年に念願の公設展開催を決め、1907年に文展が開催されました。その後、「文展」は「帝展」「新文展」「日展」と名称を変えつつ日本の美術界の中核として、118年の歴史を刻んでいます。当初は日本画、洋画、彫刻の三部門でしたが、1927年に工芸美術、1948年に書が加わり総合美術展となりました。1958年より民間団体として社団法人日展を設立。68年に改組が行われ、2012年からは公益社団法人となり、2014年7月より新体制となりました。
日展は、毎年10月に作品公募を行います。昨年の応募点数は11,047点で、そのうち入選は2,335点、日展会員の作品など648点を合わせ、計2,982点が展示されました。今年も、約3,000点の作品が3週間にわたり、六本木の国立新美術館で展示され、その後、京都、名古屋、大阪、安曇野、金沢の5会場を巡回する予定です。熱気あふれる会場から日本の美のいまを体感ください。
日展の特徴とみどころ
日展では、切磋琢磨された日本の現代作家の作品、しかも5部門のジャンルの新作3000点が一堂に会します。エネルギーに満ちた会場で、新たな日本の美術との出会いをお楽しみいただけます。
日展は5部門が揃う、世界でも類をみない総合的な公募展
5つの部門(日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書)の作家が年に1度、日展のために制作した新作が揃う、世界でも類をみない総合的な公募展。伝統的な作品から現代的な作品まで、テーマもジャンルも幅広い作風をご覧いただけます。
今年設立118年目の美術団体
明治40年から続く今年設立118年目の美術展。歴史的にも、東山魁夷、黒田清輝、朝倉文夫、板谷波山、青山杉雨など、多くの著名な作家を生み出してきました。
日本で最大級の公募展
昨年は、全国から5部門で11,047作品が寄せられ、2,335点が入選。会員などによる無鑑査の648点とともに、2,982点を展示しました。
日本の芸術家の渾身の最新作が集結
文化勲章受章者の中村晋也(彫刻)、奥田小由女(人形)、井茂圭洞(書)、文化功労者の森野泰明(陶芸)、中井貞次(染色)、宮田亮平(金工)、黒田賢一(書)、髙木聖雨(書)などの作品も展示。
10代から100歳を超える作家たちの現在の作品をご覧いただけます。
現代の世情を写しだす作品群
展示された作品は作家の今を写す鏡ともいえます。作品から世相や時代背景など多くのことを読み取る楽しさがあります。
全国の日展作家がバックアップし、鑑賞を深めるイベントを開催
会期中、鑑賞の理解を深めるイベントを多数開催しています。

1945年、新潟県(佐渡)生まれ。1970年、東京藝術大学美術学部工芸科卒業、同年、第2回日展初入選。1972年、東京藝術大学大学院美術研究科工芸(鍛金)専攻修了。1981年、第13回日展「ゲルからの移行『8』」により特選受賞。1997年、第29回日展「ぱーるんぐ」により特選受賞。2005年、東京藝術大学学長。2009年、第41回日展「シュプリンゲン『悠』」により内閣総理大臣賞受賞。2012年、第43回日展出品作「シュプリンゲン『翔』」により日本芸術院賞受賞。2016年、文化庁長官。2023年、文化功労者。現在、日展理事長、日本芸術院会員、東京藝術大学名誉教授・顧問。国立工芸館・顧問。
開催概要
展覧会名 | 第118回 日本美術展覧会 |
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英語表記 | The118th NITTEN The Japan Fine Arts Exhibition |
会期 |
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会場 | 国立新美術館 |
住所 | 106-8558 東京都港区六本木7丁目22-2 Google Map |
時間 |
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休館日 |
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入場料 |
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TEL | 一般お問合わせ 日展事務局 TEL.03-3823-5701 |
URL |
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主催 | 公益社団法人 日展 |
後援 | 文化庁/東京都 |
アクセス | 国立新美術館 東京都港区六本木7-22-2 東京メトロ千代田線乃木坂駅直結 都営大江戸線 六本木駅7出口徒歩約4分 東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口徒歩約5分 |
会期中のイベント
*最新の情報は、公式サイトで告知させていただきます。
講演会・シンポジウム・映像による作品解説
場所:国立新美術館 3階 講堂(入場無料)
※各日、講堂前にて整理券をお配りします。(30分前~)
日本画
11月1日(土) 午後 1:30~ 3:30※
映像による作品解説「自作を語る」 今年度受賞者(大臣賞・都知事賞・会員賞・特選)
映像による作品解説 今年度審査員
洋画
11月3日(月・祝) 午後 1:30~3:30※
今年度審査主任と特選受賞者による座談会
今年度審査員と新入選者による座談会
彫刻
11月8日(土) 午後 1:30~3:30※
第1部「#彫刻の見方 十人十色」日展の見どころと特選受賞者「自作を語る」
今年度審査員 今年度特選受賞者
第2部 彫刻がわからなくても楽しめる作品解説 石黒光二、紺谷武、野村光雄 村山哲
特別講演会
11月15日(土) 午後 1:00~2:20※
日本画家 千住博氏
工芸美術
11月15日(土) 午後 2:30~4:00
映像による作品解説 第118回日展 工芸美術の見どころ
書
11月22日(土) 午後 1:30~3:30※
シンポジウム「日展の書」 遠藤彌 倉橋奇艸 山本大悦 鹿倉碩齋 金子大蔵 司会(進行) 高木厚人
作品解説「書」 有岡しゅん崖 岩村節廬 日比野博鳳 司会(進行) 吉澤鐵之
わくわくワークショップ
親子で記憶に残る体験をしてみませんか!
小・中学生とその保護者を対象に、日展作家の指導のもと、各部門のワークショップを行います。各回約2時間
11月2日(日) 午前10:30~ 日本画・洋画・書 午後2:00~ 彫刻・工芸美術(陶芸)
11月9日(日) 午前10:30~ 日本画・洋画・書 午後2:00~ 彫刻・工芸美術(染織)
11月16日(日) 午前10:30~ 日本画・洋画・書 午後2:00~ 彫刻・工芸美術(金属)
対象:小・中学生とその保護者(参加費は無料、保護者は入場券を各自ご用意ください。)
場所:国立新美術館 3階 講堂
申込受付:ハガキかFAX、又はメールで参加希望者の住所・電話番号・氏名・学年・人数・希望日・希望部門(※第2希望まで)を明記のうえ、下記までお申し込みください。申し込み多数の場合は、抽選とさせていただきます。(受付締切 10/24必着)
受付人数:各部門5組(10名程度)
[お申し込み・お問い合せ] 〒110-0002 東京都台東区上野桜木 2-4-1
日展事務局・わくわくワークショップ係
TEL.03-3823-5701 FAX.03-3823-0453 E-mail event@nitten.or.jp
らくらく鑑賞会
出品作家達と一緒にゆっくり日展を鑑賞したい方に
開催日程 11月10日(月)・17日(月)
定員:各回10~15名
参加費:1名5,500円(入場料、昼食、テキスト他)
時間:10:30集合、16:10解散(昼食つき)
※予約制 (詳細は下記日展事務局までお問い合せください。)
※定員に満たない場合は中止することがあります。
ミニ解説会
会期中の平日に一人からでも解説が受けられます
開催日程 第118回日展会期中の平日(土・日・祝日・初日を除く)午後1時30分~(30分程度)
定員:各部門20名(5部門)※参加費無料 各自入場券要。予約制
グループ作品解説
平日(月~金)に15名前後の団体で作品解説を
開催日程 第118回日展会期中の平日
定員:15名前後の団体
日展作家が会場をご案内いたします。日本画・洋画・彫刻・工芸美術・書のいずれか1部門をお選びいただき、約1時間で主要作品をご説明いたします。ご希望のグループは、事前にご予約ください。
校外学習やクラブ活動など、学校のグループにも学年や目的に応じた解説をいたします。ご相談ください。
触れる鑑賞プロジェクト 彫刻作品の一部
彫刻の一部の作品には、触れて鑑賞いただけます。
巡回予定
東京 令和7年10月31日~11月23日 国立新美術館
京都 令和7年12月20日~令和8年1月17日 京都市京セラ美術館
名古屋 令和8年1月28日~2月15日 愛知県美術館ギャラリー
大阪 令和8年4月16日~4月25日 大阪市立美術館 天王寺ギャラリー
安曇野 令和8年5月2日~5月31日 安曇野市美術館
金沢 (調整中)
広報用画像一覧
第118回日展ポスター
会場風景(日本画) 第11回日展
会場風景(洋画) 第11回日展
会場風景(彫刻) 第11回日展
会場風景(工芸美術) 第11回日展
会場風景(書) 第11回日展
宮田亮平 シュプリンゲン25-2 第118回日展出品作
会員向けご提供広報用データ
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