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白の魔法 -モネ、大観も使った最強の色-

開催期間会期

ひろしま美術館(広島県広島市中区基町3-2)にて、特別展「白の魔法 -モネ、大観も使った最強の色-」を2025年12月13日(土)より2026年3月22日(日)まで開催いたします。絵画に使われている「白」には、まるで魔法のような、さまざまな秘密が隠されています。本展では、西洋絵画、日本洋画、日本画、版画(西洋、日本)を取り上げ、そこに見られる「白」がどのように使用されているかに着目します。きわめて重要な役割を担ってきた絵画の中の「白」について、さまざまな角度から探る展覧会です。

クロード・モネ《コロンブの平原、霜》1873年 油彩/カンヴァス 新潟県立近代美術館・万代島美術館

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展覧会概要

印象派、なかでもクロード・モネの描く雪は、実際は水色や紫色、ピンク色など、さまざまな色が使われていますが、全体的に白い雪という印象を損なうことなく、微妙な質感まで見事に表現されています。このように、絵画に使われている「白」には、まるで魔法のような、さまざまな秘密が隠されています。赤色や青色といった有彩色や、同じ無彩色でも黒色と比べて、鑑賞者から「何も描かれていない」と見過ごされがちな白色ですが、モティーフの色としても、絵具の色としても、絵画にとって欠かすことのできない最強の要素のひとつです。それゆえ、古今東西の芸術家たちは、当時使用できる画材と技法を駆使し、独自の感性を用いて「白」を取り扱ってきました。
本展では、西洋絵画、日本洋画、日本画、版画(西洋、日本)を取り上げ、そこに見られる「白」がどのように使用されているかに着目します。きわめて重要な役割を担ってきた絵画の中の「白」について、さまざまな角度から探る展覧会です。


展覧会構成(予定)
第1章: 描かれた白
現実の世界には白色に関わる多種多様なモティーフが存在し、古くから絵画に描かれてきました。そのため、白色のモティーフをたどるだけでも、時代や画家、地域ごとにさまざまな表現や意味の違いを見ることができます。とくに近代以降の西洋の画家は、単に白いものを白い絵具で描くのではなく、独自の表現方法を用いています。固有色の考え方を否定し、光を描こうとした印象派は、さまざまな色を使いつつも「白い」印象を損なうことなく伝える表現を生み出しました。日本洋画の画家たちも、それに影響を受けた表現を行いましたが、日本の伝統的な絵画の系譜に属する画家たちは、独特の画材や技法などによって、西洋とは異なる表現を用いて、白色を描いてきました。第1章では、白色のモティーフが、油彩画、日本画などにおいてどのように表現されたかについて着目します。

1-1. 雪と霜
1-2. 雲と煙
1-3. 静物
1-4. 衣装


第2章: 画材としての白
時代が下るにつれて、白色のモティーフを単に描くだけでなく、「白」という色を絵の主要な要素として用いる画家たちが現れます。モーリス・ユトリロは、「白の時代」と言われる時期に描いた白い町並みの作品で知られていますが、白い壁の風合いに独自性を持っています。さらにレオナール・フジタ(藤田嗣治)は「偉大なる白の下地(グラン・フォン・ブラン)」と称される、裸婦のしっとりとした肌の風合いを表現する白色を生み出しました。このように、他の色との混色や支持体の地塗りの色といった名脇役として重宝していた「白」を、むしろ絵の主役として表現することに挑戦した画家たちもいました。
また、絵のなかでさまざまに表現される「白」は、さまざまな画材によって表現されていますが、油絵具と日本画の画材の色合いを比べるだけでも、千差万別であることが分かります。作品のなかには、現在は白色に見えているところも描かれた当時は別の色であったものや、よく見ると絵具が削りとられていたり、塗り残されているために白色になっているものもあります。第2章では、以下のテーマに沿って、その制作方法や、絵画を構成する技法・素材について着目することで、「白」にまつわる表現がどのように作られているのかを考察します。

2-1. 白色を愛した画家たち(白が特徴的な画家たち)
2-2. さまざまな白色(画材によって異なる表現効果の違いや、退色といった画材の特性)
2-3. さまざまな塗り残し(セザンヌ、マティスらなどの作品における塗り残しによる「白」の表現など)
2-4. 余白、意味のある空間(西洋絵画と日本画に見られる余白の表現とその違いなど)
2-5. 紙を生かす(版画に見られる白色について)

開催概要

展覧会名白の魔法 -モネ、大観も使った最強の色-
英語表記The Secret of White in Paintings
会期
2025年12月13日(土)〜2026年3月22日(日)
※会期中に一部作品の展示替えあり
会場 ひろしま美術館
住所 730-0011 広島県広島市中区基町3-2 中央公園内 Google Map
時間
9:00〜17:00(最終入館時間 16:30)
休館日
年末年始(12月29日~1月2日)
入館料
一般 2,200(2,000)円、高大生 1,000(800)円、小中生 500(300)円
※( )内は、前売りまたは20名以上の団体料金。
※65 歳以上の方は一般団体料金(2,000円)でご入館いただけます。
年齢確認ができるものを受付にご提示ください。
※障がい者手帳をご持参の方は、ご本人と同伴者1名が無料です。
※本展の入館券でコレクション展示もご覧いただけます。
TEL 082-223-2530
URL
【ひろしま美術館|公式サイト】
https://www.hiroshima-museum.jp/
SNS
主催 公益財団法人ひろしま美術館、中国放送、中国新聞社
後援 広島県教育委員会、広島市教育委員会、広島テレビ、広島ホームテレビ、テレビ新広島、広島エフエム放送、FMちゅーピー76.6MHz、ちゅピ COM
協賛 広島銀行
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※ヘッダー部分の画像は、左から
クロード・モネ《コロンブの平原、霜》1873年 油彩/カンヴァス 新潟県立近代美術館・万代島美術館
アンリ・ファンタン=ラトゥール《静物(花、果物、ワイングラスとティーカップ)》1865年 油彩/カンヴァス 石橋財団アーティゾン美術館
ピエール=オーギュスト・ルノワール《胸に花を飾る少女》1900年頃 油彩/カンヴァス 熊本県立美術館
横山大観《霊峰不二》1950年 絹本墨画淡彩 ウッドワン美術館

広報用画像一覧

  • 画像説明クロード・モネ《コロンブの平原、霜》1873年 油彩/カンヴァス 新潟県立近代美術館・万代島美術館
  • 画像説明横山大観《霊峰不二》1950年 絹本墨画淡彩 ウッドワン美術館
  • 画像説明アンリ・ファンタン=ラトゥール《静物(花、果物、ワイングラスとティーカップ)》1865年 油彩/カンヴァス 石橋財団アーティゾン美術館
  • 画像説明ピエール=オーギュスト・ルノワール《胸に花を飾る少女》1900年頃 油彩/カンヴァス 熊本県立美術館
  • 画像説明アンリ・ル・シダネル《一軒家、雪》1936年 油彩/カンヴァス ヤマザキマザック美術館 
  • 画像説明北野恒富《涼み》1926年 絹本彩色 大阪中之島美術館
  • 画像説明相原求一朗《白い建物と舟》1972年 油彩/カンヴァス 川越市立美術館
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