プレスリリース

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市制施行70周年記念 自然、生命、平和 私たちは見つめられている
吉田遠志展

開催期間会期
※掲載申込み受付終了

府中市美術館(東京都府中市浅間町1丁目3番地[都立府中の森公園内])にて、「市制施行70周年記念 自然、生命、平和 私たちは見つめられている 吉田遠志展」を2024年7月20日(土)より開催いたします。父は明治の天才画家吉田博。母ふじを、弟の穂高、その妻千鶴子も版画家でした。息子の司、姪の亜世美も世界で活躍し続けるアーティストであり、遠志はこの芸術一家・吉田ファミリーを支えつづけ、常に一家の中心にあった芸術家です。父・博のもとで日本の伝統木版画の技術を磨いた遠志は、木版画の実演と講習で全米、欧州を巡遊し、取材はアフリカや南極など世界各地に及びました。本展は画家吉田遠志の初回顧展となります。

シマウマ

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展覧会概要

可愛いだけが動物ではない 弱肉強食だけでもない。
吉田遠志は アフリカで 水辺を譲り合って仲良く暮らす 野生の動物たちの 平和な「共存共栄」の姿をみた。
遠志は描いて訴える 地上の原理を人間も守れと。
野生動物は、愚かな人間を じっと見つめている。


吉田ファミリーのなかの遠志
木版画一家、吉田ファミリーの名は、アメリカにおいても広く知られている。
吉田ファミリーは、福岡の画家、吉田嘉三郎(かさぶろう、1861-1894年)から始まる。嘉三郎は田村宗立や彰技堂に学び、福岡修猷館にて上田博(1876-1950年)を見出し、養子として迎えた。実子のふじをと共に博を指導した。この養父の早逝後、一家を支えたのは博であった。
博とふじをは、水彩画において独自のスタイルを築き上げ、1903年から4年間にわたり、アメリカやヨーロッパ、アフリカなどで絵を売りながら写生旅行を行った。
彼らは世界を巡りつつ、日本の水彩画を世界に紹介した。帰国後に二人は結婚し、長男の遠志(とおし、1911-1995年)が生まれ、次に版画家となる穂高が誕生した。
博とふじをは木版画に目覚め、足の不自由な遠志と弟を連れ、全米をキャンピングカーで巡り、木版画を全米に広めた。彼らの旅は、南極やアフリカにまで及んだ。

遠志の活動
博の死後、ファミリーの経営は遠志が引き継いだ。遠志は幼少期から動物園に親しみ、動物の写生に飽きることなく没頭した。彼の画題は野生動物であり、取材はアフリカにまで至っている。また顕微鏡で見える微生物にも関心を寄せ、制作意図は、「生命の根源」を探求することに向けられていった。
遠志は幼い頃、片足が病気で不自由になり、孤独を感じるようになった。孤独を埋めるように、絵を描くこと、動物と心を通わせることに没頭した。遠志は木版画、水彩画、油絵を描いたが、晩年には色鉛筆を駆使して絵本「動物のはなし」の制作に取り組んだ。計画は20巻であったが、17巻で彼は生涯を終えた。遠志の生涯と作品を紹介するのは、今回が初めてである。

長野県に芸術学校を設立
遠志は長野の御牧村で芸術学校を開設し、そこで人々と共に巨大な木版画作品を共同制作した。彼は、人々の創造性を共有する喜びを誰よりも心から楽しんだ画家であった。天才画家ファミリーの中心人物として温和に人々に接した遠志の心中には、実は創作意欲が燃えさかっていた。それは自然観察から生まれた生命への畏敬と世界規模の平和への願いであった。

遠志の作品には自然の力強さが感じられ、現代の私たちを絵の向こうの動物たちが逆に我々を見つめ返してくるような強い視線を感じる一人の画家が生命と共鳴し、その同調が美術作品の枠を超え、一つの大きな普遍的な全人類が願ってやまない平和への叫びとして聞こえてくる。

吉田遠志(よしだとおし 1911~1995)
画家・吉田博とふじをの子として東京に生まれる。1歳でポリオに罹患、足を患う。幼少時は祖母と動物園にスケッチに行くのが楽しみであったという。1924年、伝統的木版画制作を開始。1930年には、父とインド、東南アジアを写生旅行。太平洋美術学校で絵を学び、以後同会展、日展、アンデパンダン展などに出品を重ねる1953~54年にかけ、ニューヨークジャパンソサエティの協力のもと、全米で木版技法講演を行っている。1972年にアフリカの自然公園を訪れ衝撃を受ける。1979年には長野県・美麻村に美麻文化センターを創立。1982年から動物絵本シリーズを計画し、1993年までの間に17巻を刊行。遠志の絵本は様々な賞を受賞している。1995年7月逝去。

開催概要

会期
2024年7月20日(土)〜2024年9月6日(金)
会場 府中市美術館
住所 183-0001 東京都府中市浅間町1丁目3番地(都立府中の森公園内) Google Map
展示室 府中市美術館
時間
午前10時~午後5時(最終入館は午後4時30分まで)
休館日
月曜日(8月12日は開館、翌13日(火)は休館)
観覧料
一般 800円(640円)、高校生・大学生 400円(320円)、小学生・中学生 200円(160円)
※( )内は20名以上の団体料金
※未就学児無料
※障碍者手帳(ミライロID可)をお持ちの方と付き添いの方1名は無料。
※コレクション展もご覧いただけます。
※府中市内の小中学生は「府中っ子学びのパスポート」提示で無料。
TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)
URL
【府中市美術館 公式サイト】
https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/
URL2
【府中市美術館 公式サイト| 「市制施行70周年記念 自然、生命、平和 私たちは見つめられている 吉田遠志展」特設ページ】
https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/tenrankai/kikakuten/Toshi_yoshida.html
SNS
主催 府中市美術館
協力 丸山晩霞記念館 吉田版画アカデミー 吉田家 (一社)太平洋美術会 地域美術

イベント・講座

トークイベント「父、吉田遠志について」
会場:府中市美術館・講座室
日時:7月27日(土)午後2時から
予約不要
講師:吉田司(吉田版画アカデミー)

展覧会講座
会場:府中市美術館・講座室
日時:8月10日(土)午後2時から(60分程度)
予約不要、無料


同時開催
#好きを探してミュージアム
場所:府中市美術館常設展示室
会期:7月20日(土)~9月6日(金)
料金:一般200円(150円)、高校生・大学生100円(80円)、小学生・中学生50円(30円)
※( )内は20名以上の団体料金
※府中市内の小・中学生は「府中っ子学びのパスポート」提示で無料。
※企画展「市制施行70周年記念 自然、生命、平和 私たちは見つめられている
吉田遠志展」のチケットでご覧いただけます

市民ギャラリー特別展示
市制施行70周年記念 競馬場とケヤキ並木
7月20日(土)~8月12日(月・休)


関連事業
「生命の森・夢見る動物たち展」
会期:8月27日(火)~9月6日(金)
場所:府中市美術館市民ギャラリー
作家:くもざる(パステル画家)
料金:無料

広報用画像一覧

  • 画像説明浦安
  • 画像説明マチャプチャリ Sacred Mountain in Nepal
  • 画像説明Post History
  • 画像説明シマウマ
  • 画像説明かれえだ
  • 画像説明吉田遠志ポートレイト
  • 画像説明

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