
プレスリリース
UPDATE
アーティゾン美術館 屋外彫刻プロジェクト
レイチェル・ホワイトリード
《Artizon Conversations》完成
公益財団法人石橋財団アーティゾン美術館は、ビルの建て替えと新しい美術館構想の中で、2010年頃から、屋外彫刻設置のプロジェクトを進めてまいりました。この街にふさわしい屋外彫刻のあり方について検討を重ねた結果、レイチェル・ホワイトリード、リンディ・リーの二人の作家に、それぞれ新作を依頼する運びとなり、この長期に渡るプロジェクトの結実の一つめとして、7月18日(金)、レイチェル・ホワイトリードによる彫刻作品《Artizon Conversations》が完成いたしました。リンディ・リーによる新作設置についての詳細は追って発表予定です。
レイチェル・ホワイトリード《Artizon Conversations》2025年、大理石、インスタレーション
©Rachel Whiteread
公益財団法人石橋財団アーティゾン美術館(東京都中央区、館長:石橋寬)は、屋外彫刻の設置について、ビルの建て替えと新しい美術館構想の中で、2010年頃からプロジェクトとして進めてまいりました。また、当館の所在するミュージアムタワー京橋とTODA BUILDINGが構成する街区「京橋彩区」*の「まちに開かれた芸術・文化拠点」づくりという基本理念も視野に、この街にふさわしい屋外彫刻のあり方について検討を重ねた結果、レイチェル・ホワイトリード、リンディ・リーの二人の作家に、それぞれ新作を依頼する運びとなりました。この長期に渡るプロジェクトの結実の一つめとして、7月18日[金]、レイチェル・ホワイトリードによる彫刻作品《Artizon Conversations》が完成いたしました。
レイチェル・ホワイトリードは、1993年に世界有数の現代美術の賞として知られるターナー賞を受賞し、「ネガティブ・スペース(物体の間に存在する空間)」をキャスティング(型取り)する独自の手法で国際的に評価されているイギリス出身の彫刻家です。このたび完成した《Artizon Conversations》は、椅子の座面と脚に囲まれた空間(ネガティブ・スペース)をキャスティングした彫刻によるインスタレーション作品で、日本国内で採取した希少な大理石を用いています。この作品は、同じく椅子のネガティブ・スペースを樹脂でキャスティングした代表作《Untitled (One Hundred Spaces)》(1995年)から続くシリーズに位置づけられ、このシリーズとしては世界で初めて公共空間に常設展示されます。
《Artizon Conversations》は、ミュージアムタワー京橋とTODA BUILDINGの2つのビルの間に設置され、椅子として座ることが可能です。慌ただしい日常の中に、美術を通じて豊かな透き間が立ち現れ、街に新たな会話が生まれることを願い、レイチェル・ホワイトリードに制作を依頼しました。
作家はこの作品について次の言葉を寄せています。
「今回の作品を設置する場所として提案いただいた、2つの建物の間の通り道は、常に建築物と彫刻との関係性に関心を寄せてきた私にとって、一度立ち止まり、誰かと話を交わす場所について思いを巡らせる機会となりました。静かな彫刻と人が活動する空間の交差するところ、つまり、ひとりきりになれる、もしくは親しい人と共にいることができる場所となることを想像しました。」
2025年6月 レイチェル・ホワイトリード
なお、プロジェクトの二つめとして、2026年1月、オーストラリア出身の作家リンディ・リーによる屋外彫刻設置を予定しています。自身の道教や禅への関心から「世界と人とのつながり」を表現するリーが手がける屋外彫刻の常設展示は、今回が日本初となります。
また、プロジェクトを締めくくる関連プログラムとして、2026年3月、レイチェル・ホワイトリード、リンディ・リー両作家を招いたトークイベントを開催します。この空間における二つの作品の意味を紐解いていきます。
アーティゾン美術館の所在するミュージアムタワー京橋とTODA BUILDINGの2つのビルで構成され、「アートと文化が誰にも近い街」をコンセプトとする街区です。東京駅八重洲口から徒歩5分、銀座・日本橋にもほど近い京橋に位置し、両ビルの低層部にはミュージアム、ギャラリー、イベントホールなどを構え、足元には中央通りに面する間口120mの緑豊かな広場が広がります。
https://kyobashi-saiku.tokyo/

Courtesy of the artist and Gagosian
レイチェル・ホワイトリード
1963年、ロンドン生まれ。1993年、女性として初めてターナー賞を受賞し、物体と空間の関係性に新たな視点をもたらした作家として国際的に評価されている。ネガティブ・スペースをキャスティングする独自の手法により、記憶や痕跡、存在の不在を可視化する彫刻作品を一貫して制作している。2017年から2019年にかけて、テート・ブリテン(ロンドン)を皮切りに、ベルヴェデーレ21(ウィーン)、ワシントン・ナショナル・ギャラリー、セントルイス美術館(いずれもアメリカ合衆国)を巡回する回顧展が開催された。2023年には、ベルガモ近現代美術館(イタリア)で《...And the Animals Were Sold》を発表し、その一部である《Bergamo II》は、2024年12月よりジル サンダー 銀座に恒久設置されている。
開催概要
展覧会名 | アーティゾン美術館 屋外彫刻プロジェクト レイチェル・ホワイトリード《Artizon Conversations》完成 |
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会場 | アーティゾン美術館 |
住所 | 104-0031 東京都中央区京橋1-7-2 Google Map |
URL |
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SNS |
関連プログラム
レイチェル・ホワイトリード、リンディ・リーの両名によるトークイベントを2026年3月に予定しています。詳細は後日、アーティゾン美術館公式ウェブサイトおよびプレスリリースにてお知らせします。
www.artizon.museum
予告:2026年1月完成予定の作品について

Photo: Elise Derwin
リンディ・リー
1954年、ブリスベン生まれ。中国系オーストラリア人としての経験や、道教・禅仏教への関心を背景に、より根源的な宇宙観と物質観をテーマに制作している。彫刻や絵画、インスタレーションにおいて火や水、偶然性を用い、自然の力を作品に取り入れる手法を展開。近年の代表作《ウロボロス》(2024年)は、オーストラリア国立美術館に設置された13トンの鏡面ステンレス鋼彫刻で、内部に入ることで光と影の移ろいを体感できる構造になっている。国内外で150以上の展覧会に参加し、豪国内の主要美術館に作品が収蔵されている。2024年、芸術への貢献が評価されオーストラリア勲章(AO)を受章した。
広報用画像一覧
レイチェル・ホワイトリード《Artizon Conversations》2025年、大理石、インスタレーション
©Rachel Whitereadレイチェル・ホワイトリード《Artizon Conversations》2025年、大理石、インスタレーション
©Rachel Whitereadレイチェル・ホワイトリード《Artizon Conversations》2025年、大理石、インスタレーション
©Rachel Whitereadレイチェル・ホワイトリード《Artizon Conversations》2025年、大理石、インスタレーション
©Rachel Whitereadレイチェル・ホワイトリード《Artizon Conversations》2025年、大理石、インスタレーション
©Rachel Whitereadレイチェル・ホワイトリード《Artizon Conversations》2025年、大理石、インスタレーション
©Rachel Whitereadレイチェル・ホワイトリード
Courtesy of the artist and Gagosianリンディ・リー
Photo: Elise Derwin【参考図版】リンディ・リー《Ouroboros》2024年、オーストラリア国立美術館
photo by Martin Ollman
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